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PROFILE

4      役者であること
今、役者にとって受難の時代といわれています。
確かに昔に比べて映画やドラマの数も少なく、不況の影響で逆に役者を志す人間は増えているそうですから当然かもしれません。
 
僕も一時は大手電機メーカーのエンジニアとして何年か勤めていたんですが、あまりにも理論とかデータとかそういう味気ない世界が嫌で、退職して役者を始めた訳です。
元々物造りとかは嫌いではないんですけど、どちらかというと職人的なあり方が好きなんです。ていうか、やっぱりサラリーマンには向かないんですよね。帰属意識とか出世とかには興味を持てないし、自分の好きでもないものに縛られたくないんですよ。
安定とか老後の保障とか(あるに越した事はないですが)よりも、ただ自分にとって‘カッコいい’と思えるかどうかという基準だけで生きる‘バカな’生き方もいいんじゃないですかね?
 
で、なぜ役者なのか?ここで普通は、「人を感動させたい」とか「演技の素晴らしさ」とか言う人がいますけど、僕はそんな事は言いません。だって役者なんて楽しいに決まってるんですよ。当たり前の事を言っても意味ないですから。
 
それにしても、今役者は本当に厳しいみたいです。元々役者なんて使ってもらってナンボ、仕事がもらえなければただのフリーターです。運良くちょっとした役で出られても、その先また仕事が来るか分らない。
この前のオーディションでメインキャストの最後の二人まで残ったのに・・・。そんな自分ならもっと売れてもいい筈だ。俺に決まらないのは誰かの陰謀に違いない。などとノイローゼになってしまった人間を何人も知っています。
だから、あまり役者に入れ込み過ぎるとロクな事はありません。役者で売れるなんて宝くじと一緒で、運が良かった人がたまたまその時それで食ってるだけです。
絶対に役者だけで食えないといけない、などと決め付けずに(もちろん努力は必要ですが)、気持ちの上では余裕を持って「好きだからやってるだけ」位に思っている方が、逆に長続きするんじゃないかと思います。
 
それよりも今考えているのは、これから先インターネットのブロードバンド化が進むと、個人でも映像作品や演技を発信できるようになるという事。
プロの役者として活動していても実際には大多数が副業を持っている訳ですから、それならいっそプロという形に拘らずに自分で作品を作って公開すれば同じ事ですよね。
そうする事で、自分の本当にやりたい事をやって才能を試せるという、その方が役者としては健全な姿なんじゃないかと思います。
更新日時:
2001/06/29
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