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COLUMN

15      「Dolless」撮影技法
まぁ撮影技法という程のものではないんですが、‘技法’というよりもどんな風に撮ったかという‘手法’ですね。
 
今回初めてDVカメラを使うにあたって、元々DVの画像は輪郭がキツイ(というかクリア過ぎて虚構には向かない気がする)のでソフトフォーカスフィルターを購入した(レンズ部の形状からプリクラの台紙が付けられなかった)のですが、使ってみるとズームによってボケ具合が変わってしまって使いづらいので、今回はPCに取り込んでから「ぼかし」をかけました。
そしてシャッタースピードは1/60で固定。これはまぁフィルムっぽく撮るためというよりビデオ臭さを消すためですね。
 
次に照明に関してですが、今回ホラーということで多少凝ってみました。
今回の作品では「ドラマシーン」と「恐怖シーン」に大きく分けて、日常のシーンではリアリティーを出したかったのでドラマチックな照明効果を付けるよりも、なるべく自然光に見える事を狙いました。基本的には‘影を消す’方向ですね。
前作でもライト1灯だけで簡単にはやってましたが、それを2〜3灯に増やして‘キチンと’やってみた訳です。
ただTVドラマのようなベッタリとした画面はイヤなので、トーンを落として暗い感じにしています。
逆に殺人シーンなどでは、現実には無い原色の‘赤’を基調にした照明で恐怖感を演出します。
ただ赤い照明といっても、‘いかにも演出効果’(映像作品でも急に照明を切り替える‘演劇的な演出’がよくありますよね?)というのではなく、あくまでリアリティーを損わないように、実際にそこに赤い電燈(例えばネオンとか)があるような想定で照らしてみました。
 
ただ今回誤算だったのは暗い夜道のシーンで、比較的街灯のある明るい場所を選んだ筈が、実際撮ってみると意外に暗く、手持ちのバッテリーライト1灯(しかも超小型)では十分に照らせなかった事です。
一応PCで照度を上げて、何とか見られる映像にはなりましたが、若干ノイズが増えてしまい見苦しくなってしまいました。
ただ完成した作品を見た人で、夜道の暗さが逆にリアルで良かったという意見もあり、あながち失敗でもなかったようでホッとしています。
 
まぁ試行錯誤しながらの撮影で、細かい部分ではアラが見えたりもしますが、それでも自分の思っていた映像のイメージはある程度表現できたと思っています。
更新日時:
2002/01/29
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